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【業界インタビュー】生き生きと働いていくために、 ぜひ実践的な学びを選んでほしい。
株式会社New Stories 代表 太田 直樹さん

生き生きと働いていくために、 ぜひ実践的な学びを選んでほしい

世界とかけ離れた、 日本のIT 人材を取り巻く環境

私は2015年1月から2017年8月まで、総務省で大臣補佐官を務め、デジタル技術をあらゆる産業や社会生活に取り入れて社会的課題を解決する「Society 5.0」という国の戦略をとりまとめる中核メンバーとして働くなど、テクノロジー関係の国の政策に携わってきました。

現在は民間に戻り、地方を中心にデジタル化の後押しをするほか、ニコニコを運営するIT 企業のドワンゴでは顧問として教育分野などに中心にアドバイスをしております。

今後日本は、ますますデジタル社会に向かっていきますが、大きな課題を抱えています。まず人材が足りないこと。具体的な数字をあげると将来約150万人ほどのIT 人材が必要になるといわれていますが、現在は90万人しかいません。そして、一番の問題は日本のIT 人材のおかれている環境です。実は日本のIT 人材の給与水準は世界に比べて低く、アメリカの半分、中国やインドとほぼ同じなのです。中国やインドではIT が様々な業を牽引していくということで、IT 人材が高く評価されていますが、日本ではそうではありません。さらに、IT 人材の働き方も世界とは異なります。欧米、中国、インドでは、実際にユーザーに直に接するサービスを作り、提供する企業(以下、ユーザー企業)にIT 人材が勤務していますが、日本では、情報システムに関する業務を請け負うIT 企業に、ほとんどのIT 人材が勤務しています。

つまり、日本では、IT に対する知識を持たないユーザー企業が、IT 企業に丸げしている。その結果、IT 技術が活用されず、IT 人材の給与も上がらないという悪循環が起き、それがもう20年くらい続いているのです。

見直される日本のIT 教育、 よりクリエイティブな人材の育成へ

「こうしたIT を取り巻く悪循環を打ち破るには、産業を変えていくような人材を育成しなければならない」と国も考えていて、2020年からは小学校のプログラミング教育の必修化が決まりました。

高等教育に関してもこれまでの方法を大きく見直す検討が続けられています。「プログラミングができて、資格が取れる」というこれまでのIT 教育では、下請け的な仕事をするIT 人材を増やすだけです。新しい価値を生み出し、ユーザー企業に求められる人材を育成するには、テクノロジーの知識を踏まえて、課題解決のために試行錯誤するプロジェクト型学習が重要になっていきます。バンタンテックフォードアカデミーのように、ユーザー企業と教育機関が組んでプロジェクト型学習を行い、クリエイティブな人材の育成を目指す場所は、今の日本では大変少ないですが、今後は教育全体が変わっていく可能性があると思います。

ITを取り巻く状況は、まさに変化しているところです。いち早くこの変化の流れに乗り、生き生きと働いていくために、ぜひ実践的な学びを選んでほしいと考えています。

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